夜道

どこまでも続く夜道の隅に、わたしはわたしの屍骸を見とめた

 

待宵の月が、何かを知り得る筈もあるまい

ドライブ

馬のない馬車のヘッドライトの点灯が、なぜか憎くて

曖昧な街灯と脆弱な街路樹たちが、なぜか許せなくて

闇と静寂の道々で、わたしは、わたしと踊っていたのだと思う

ありふれた夢想、その残骸たちの転がる海の舞台上で

わたしたちは、欺瞞の笑顔を突き合わせて、いつまでも愉しく踊った

 

どこでもないような山奥の崖下に、わたしはわたしの屍骸を棄てた

ボンネットに体重を載せて、果てしない吐息を残して、闇夜の道を戻った

ヘッドライトが照らし出す、曖昧な街灯と脆弱な街路樹たち

ふと、あの手の感触が、脳裏に蘇る

わたしが棄てたものには、わたしよりも暖かな体温があった

 

あの夜の、穢れた森のささやきは、

絶えることなく、今もこの耳に残響している

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