新作「惑星開発姉弟のクリスマス」のお知らせ。

――なにもかもがうまくいく道理など、あるはずがないんだ。


だからって。


これは、紅い大地と空が覆い尽くす宇宙の辺境の、ごく小さな物語だ。

人知れぬ谷の底で、しがない学生の「ぼく」が見つけたのは、
奇妙な言語をつかい、自らの素性を明かさぬ少女・エアリィオービスだった――。

誰にも、遭わせないで。
懇願する彼女を、ぼくは隠し通すことに決めた。
もちろん、強大な権限を持つ「惑星開発者」であるぼくの姉、メロウ姉さんにも。

ぼくとエアリィオービスの、つかの間の奇妙な交流。
それは、迫り来る異状の端緒に過ぎなかった。

雪が、降りはじめたのだ。

この開発途上惑星・ナピを、
穏やかな、しかし致死的な破滅に追いやらんとする、白雪が。


「惑星開発姉弟のクリスマス」


執筆中です。
小説、フリーノベルゲームとして公開予定。

アンケート締め切りました。&メッセージ返信

「ゲーム・アンケート」を本日(2016/10/30)締め切りました。
皆様、ご投票ありがとうございました。

同ページには後日新しいアンケートを設置する予定です。


以下、フォーム・メッセージへの返信です。
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掲示板試験設置、アンケート締切のお知らせ、など

「掲示板(フォーラム)」を試験的に設置してみました。お名前だけで書き込めますので、ご気軽に足跡を残していただけますとこれ幸いです。

「ゲーム・アンケート」は、10月の末に一度締め切らせていただきます。このアンケート、実はサイト最初期(2012.秋)から設置したもので、新作を出す度に随時項目を追加していたので票数のバイアスがかなりつよくなっていました。そういうこともあっての一旦締切です。皆様ご投票ありがとうございます。わたしもカフェラテが飲みたいです。せっかくリセットするのだから、次はちょっと毛色の違う設問にしようかな、などと考えています。

・内容はともかくとして。「この画像こそムノニアJのTwitterヘッダーに相応しい」と口元の笑みを抑えきれずに。内容はともかくとして。元画像

2016/07/23 メッセージ返信

メッセージ・フォームからのコメントへの返信です。

当サイトは、「メッセージ・フォーム」より、メッセージをお待ちしています。ご感想・ご質問・ご提案など、どのような内容でも歓迎します。

>えちか さん
メッセージ、いつもありがとうございます。

いまの自分にできる、最適な表現を探しています。
書いたり作るのはちょっとした性分で、何らかのかたちにまとまったら、また公開する予定です。いつか読んでやってください。
それでは。

[Lacerated words] 輸血

血中濃度、至って正常、心拍数、変わらず平常

でも輸血の悪夢がやまないでいる

 

右手の亡霊がささやいた

このままではいけないと

左手の妖精がひとりごと

明日も今日と同じだよと

 

いま、揺らめく常温は

誰かを、救っていますか

さて、普段通りを終える

日々は、がなり立てやまない

 

実は、知ってるんだ

このあらゆるノイズたちは

すべてが、ぼくの映し画なのだと

毎日、そしていつしか、 曖昧な夢と希望を、狂った抱き枕に変えた

相応の報いなんだって

 

ああ、またたく地下鉄のホームは

沈黙を貫くばかりで

ああ、ぼくのゆく道の果て

待つのはたぶん曖昧な死だけだ

2016-05-31 メッセージ返信

メッセージ・フォームからのコメントへの返信記事です。

「メッセージ・フォーム」より、メッセージ、お待ちしています。ご感想・ご質問・ご提案など、どのような内容でも歓迎です。


>finalbeta さん
>「塔とルカとウトと塔」プレイさせていただきました。面白かったです!2周しました。2周目で冒頭の意味がわかってニヤリとしました。

2周も読んでくださり、ありがとうございます。
繰り返して読むと、同じ表現の意味が読み手の中で書き換わる、といったやり方が好きでして、しばしば気が抜くと導入してしまっています。「惑星開発姉弟」なども(ひどいくらいに)そうですね。
文章という媒体はとても「脆い」ので、こういうことに向いているのかな、と思います。

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『塔とルカとウトと塔』

【あらすじ】

登頂者の何もかもを叶えるという『塔』を捜す、過酷な旅。

幾千もの戦いと死を乗り越えて、

ついに生き残ったのは、ルカと託宣の少女・ウトのふたりだけだった。

ショート・ファンタジー。


【主な登場人物】

ルカ – 旅の集団『塔への集い』の一員。華がないと自認している。
ウト – 『塔への集い』の一員。託宣の少女。『塔』への導き手。

想定プレイ時間:10分前後。

「続きを読む」より、ブラウザ版をプレイできます。

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[凍結中]『この霧の中で、あなたを見失うのであれば、わたしは、』

――ふたりの優しい生活、あるいは、哀れなひとりあそび。

『この霧の中で、あなたを見失うのであれば、わたしは、』 


【あらすじ】

ある秋。

大都市『駅街』。

廃墟ガベッジ・パイルに暮らす画家崩れの女クエンタ・ローズマリィは、記憶のない美貌の少女型人形を介抱し、エヌヴィと名付ける。
「わたしがあなたを補修してあげる。その代わりに、あなたはわたしと一緒に暮らして、画を描いてもらうわ」
灰色と静寂の廃墟街ではじまった、女と人形の奇妙な共同生活。
ふたりを繋ぐ楔は、絵具とグラフィティとスキャニングとナトリウム溶液だ。

筆を取るエヌヴィが微笑むと、クエンタも釣られるようにして笑ってしまう。

――まるで、その果てに待ち受ける、残酷な真実から、目を逸らすように。


2016年6月現在、執筆中です。

・若干の、女性の同性愛に近い描写と、暴力的な表現が含まれます。

穴の底

夜の帳が落ちる森深くの、色褪せた石段に腰掛けて、

わたしは己が昼を、燃やそうとした

 

淡い月はあまりにも遠く、身を撫でる風はあまりにも心許ない

闇を包む葉葉の輪郭が、さらさらと、痛みを奏でている

 

春の夜は、

ぞっとするほどに暖かく、心地よく、清廉で、微かに黴の味がした

大地に穿たれた、陰る穴の底に、わたしは灰色の祈りを止めない

その奥で安穏の眠りについているのは、

歯切れの良すぎる嘘と、口触りの良すぎる真実に挟まれて、

目を瞑って俯くしかなかった、昼のわたし

 

夜の帳が落ちる森深くの、色褪せた石段に腰掛けて、

わたしは己が昼を、燃やそうとした

 

叶わないと、わかっているのに

黎明の遥かに遠い今でさえも

その祈念は届かない、とささやく影は、常にわたしの隣にいるのに

 

わたしは、あの暗い穴の底に向けて、

言葉なき祈りを、昼への怒りと弔いの唄を、唱えつづけている

夜道

どこまでも続く夜道の隅に、わたしはわたしの屍骸を見とめた

 

待宵の月が、何かを知り得る筈もあるまい

ドライブ

馬のない馬車のヘッドライトの点灯が、なぜか憎くて

曖昧な街灯と脆弱な街路樹たちが、なぜか許せなくて

闇と静寂の道々で、わたしは、わたしと踊っていたのだと思う

ありふれた夢想、その残骸たちの転がる海の舞台上で

わたしたちは、欺瞞の笑顔を突き合わせて、いつまでも愉しく踊った

 

どこでもないような山奥の崖下に、わたしはわたしの屍骸を棄てた

ボンネットに体重を載せて、果てしない吐息を残して、闇夜の道を戻った

ヘッドライトが照らし出す、曖昧な街灯と脆弱な街路樹たち

ふと、あの手の感触が、脳裏に蘇る

わたしが棄てたものには、わたしよりも暖かな体温があった

 

あの夜の、穢れた森のささやきは、

絶えることなく、今もこの耳に残響している